グリーンエナジー&カンパニー(本社:東京都港区/徳島県板野郡、東証グロース:1436)は2026年9月7日、100%子会社であるグリーンエナジー・プラスを通じて、低圧系統用蓄電池「GREEN CHORD(グリーンコード)」の提供を2026年9月8日より開始すると発表した。商品区分は部材パッケージで、電力市場での運用(アグリゲーション)と稼働後の運用・保守(O&M)をセットで提供する。施工は、これまでどおりEPC各社をはじめとするパートナー企業が担う体制としている。
発表によれば、GREEN CHORDは、EPC各社の施工現場が抱える課題の解決と、これから低圧蓄電所事業に参入したい事業者のハードルの解消を目的とした商品で、機器に加えて施工に必要な部材までをパッケージしている。出荷前に模擬周波数試験を実施して指令に対する充放電の応答を確認し、EMS(Grid Shield)の通信設定も出荷前に完了させる。配線材はケーブルの切断および端子の圧着まで済ませた状態で同梱し、納入は4トン平車と4トンユニック車の2台一組で行い、荷降ろしまで同社側で対応する。現場での加工および設定作業を減らし、施工にあたるEPC各社の工数を抑えるとしている。
製品仕様は、低圧システム品番「GEP-BESS-L49-200」、システム構成が定格出力50kW(低圧連系のため49.9kWで運転)/蓄電容量204.8kWh、PCSが「GC-50KL-H1」、蓄電池システムが「GC-B100LA-F1」(2台構成)。機器は、設計仕様を自ら定めてODMにより製造したものを「GREEN CHORD」ブランドで供給し、保証条件に基づく延長保証を提供するとしている。価格は発表に記載がない。
提供体制は、機器の供給をグリーンエナジー・プラス、定期点検・保守などのO&Mをグリーンエナジー・ファシリティーズ、市場運用をGREEN ACTIONが担い、3社はいずれもグリーンエナジー&カンパニーの100%子会社としている。O&Mは設備の稼働期間である20年間にわたって継続して提供し、当初5年間は自然災害により設備に被害が生じた際の点検および復旧作業を標準の範囲に含む。GREEN ACTIONはアグリゲーターとして、同一の一般送配電事業者の管内で低圧蓄電所30基以上を束ねてバランシンググループを構成し、卸電力市場・需給調整市場・容量市場で運用する。AIが電力価格を最大13日先まで予測し、1日48コマの取引を自動で最適化するとしている。
背景について発表では、2026年4月施行の制度改正により、連系出力50kW未満の低圧リソースがアグリゲーターを通じて需給調整市場に参加できるようになったと説明している。一方で、需給調整市場の最低入札量は1,000kWで、連系出力50kW未満の設備はその約20分の1にすぎず、低圧の蓄電所は一か所だけでは電力市場に参加できないとしたうえで、アグリゲーションとO&Mをセットで提供するため、導入を担う事業者が市場運用と保守の委託先をそれぞれ探す必要がないとしている。
また同社は、分散型電源のサイバーセキュリティ要件が2027年10月から低圧区分にも適用されるとして、IoT製品のセキュリティ適合性評価制度(JC-STAR)を申請済みとしている。同社は発表時点で、2026年9月9日から11日まで幕張メッセで開催の「サステナブル経営WEEK【秋】2026 ― 脱炭素経営EXPO」(小間番号E9-22)に出展し、GREEN CHORDの実機および運用サービスを紹介するとしていた。
※グリーンエナジー・プラスが施工を担った、とくぎんトモニリンクアップの徳島県板野郡の系統用蓄電所の竣工は既報。低圧蓄電所の参入手順(用地選定・系統連系・機器選定・アグリゲーター契約)は低圧蓄電所の事業参入ガイドで整理している。