系統用蓄電池(Grid-scale Battery、Standalone Storage)は、太陽光発電等の特定電源に併設するのではなく、電力系統(送配電網)に直接単独で連系し、独立した蓄電所として運営される大型蓄電池施設を指す。「単独蓄電所」「独立蓄電所」「Standalone BESS」とも呼ばれ、本サイト「BESS-NET」が主要対象とする事業領域である。

制度上の位置付けは、2022年5月の電気事業法等改正で系統用蓄電池が「発電事業」の対象として明確に位置付けられ、容量市場(メインオークション・追加オークション)、需給調整市場(一次〜三次調整力)、JEPXスポット市場、非化石価値取引市場への参加資格が制度化された。事業形態は発電事業者として届出を行い、一般送配電事業者と接続契約・需給契約を締結する。

収益源(Revenue Stack)は、(1)容量市場収入(4年先約定、長期予見性)、(2)需給調整市場収入(kW価値・kWh価値の組合せ)、(3)JEPXスポット市場でのアービトラージ(時間差売買)、(4)小売・自家消費需要家とのオフテイカーPPA、(5)非化石証書販売、(6)混雑処理対応収入(将来)、など複数源泉の組み合わせ最適化が求められる。

日本の系統用蓄電池累積導入量は、2024年で約2GWh規模、2030年目標は政府想定で14〜16GWh、業界推計では20GWh級も視野に入る。代表的な開発・運営事業者には、Eku Energy(オーストラリア・ハートリー)、東京電力リニューアブルパワー、関西電力、住友商事、三井物産、三菱商事、伊藤忠商事、丸紅、双日、自然電力、Looop、Pacifico Energy、JERAなどが並び、海外プレーヤーの参入も加速している。事業規模は10MW/40MWh級の標準サイズから、最近は100MW/400MWh級の超大型案件まで多様化が進む。

蓄電所事業者にとって、本事業領域への戦略的取り組みは長期競争力・社会的価値創造の重要要素です。グローバルなESG投資・グリーンファイナンス連動、需要家・パートナー・規制当局との中長期関係構築、AI・デジタル基盤の戦略活用、業界団体経由の政策対話・標準化への参画が、2030年代の脱炭素化加速時代における事業成功の基盤として位置付けられます。

グローバル展開の観点では、米国・欧州・東南アジア・中東等の海外市場展開機会、海外電池メーカー・PCSメーカー・運用事業者・インフラファンドとの戦略提携、国際標準化機関(IEC・IEEE・ISO)への参画、海外プロジェクトファイナンスの組成、各国規制(FERC・NFPA 855・EU電池規則等)への適合が、中長期事業戦略の重要要素です。日本企業の海外展開支援として、JBIC・JICA・JOGMEC等の公的機関との連携も活用が拡大しており、グローバル蓄電所市場での日本企業のプレゼンス確立が、業界の中長期成長を支えます。

グローバル展開の観点では、米国・欧州・東南アジア・中東等の海外市場展開機会、海外電池メーカー・PCSメーカー・運用事業者・インフラファンドとの戦略提携、国際標準化機関(IEC・IEEE・ISO)への参画、海外プロジェクトファイナンスの組成、各国規制(FERC・NFPA 855・EU電池規則等)への適合が、中長期事業戦略の重要要素です。日本企業の海外展開支援として、JBIC・JICA・JOGMEC等の公的機関との連携も活用が拡大しており、グローバル蓄電所市場での日本企業のプレゼンス確立が、業界の中長期成長を支えます。

主な出典・参考情報

  • 各社IR資料・有価証券報告書・統合報告書
  • 業界団体資料(JESIA、JPEA、JWPA、電池工業会等)
  • BloombergNEF・IHS Markit S&P Global・Wood Mackenzie等の調査レポート
  • 経済産業省・資源エネルギー庁 産業政策資料
  • IEA(国際エネルギー機関)World Energy Outlook
  • TCFD・ISSB・GRI等のサステナビリティ情報開示基準

関連:連系候補の確認

系統用蓄電池の連系検討では、変電所単位の空き容量・予想潮流・N-1電制適用可否の確認が重要です。