ヘキサ・エネルギーサービス合同会社(本社:東京都千代田区)は2026年9月7日、福島県および宮城県に所在する高圧蓄電所2件(系統用蓄電池)について、2026年8月末に引き渡しを受け、商業運転および電力市場での運用を開始したと発表した。両蓄電所の市場運用は同社が独自に開発した取引システムが担っており、現在、安定した運用を継続しているとしている。
発表の概要によると、蓄電所1(福島県)と蓄電所2(宮城県)はいずれも出力1,998kW・定格容量4,936kWh。所在地は県名までの記載で、市町村名、商業運転を開始した具体的な日付、蓄電池の製品名・メーカーは発表に記載がない。
発表のタイトルでは2件を「マーチャント型取引となる高圧蓄電所」としている。CEOコメントでは、これまでに発表してきた長期脱炭素オークション案件の落札・着工・運転開始、トーリング契約の締結に加えて、マーチャント型取引を行う高圧蓄電所の商業運転開始を発表できたとしたうえで、制度による支援や企業との協業に加え、市場リスクを自ら負担するマーチャント型まで、幅広い事業モデルを展開できる体制が整ったと説明している。今回の取り組みを契機に、自社開発システムを中心としたアグリゲーションを推進するとしている。
2件は、同社が2025年3月に株式会社パワーエックスと締結した、日本国内における系統蓄電所開発に関する業務提携に基づく取り組み。パワーエックスの2025年3月10日の提携発表では、両社は今後1年間で10か所以上の高圧蓄電所の運転開始を目指すとし、パワーエックスが蓄電池の出荷や候補地の選定、蓄電所全体の開発受託を、ヘキサ・エネルギーサービスが蓄電所の保有と運転開始後の市場での運用を担うと説明していた。
同社は、世界70か国以上でインフラ事業を展開するI Squared Capitalグループの本邦事業会社。会社概要では、系統用蓄電池事業の規模を送電端容量約650MW・定格容量約3GWh(2026年5月時点)としている(稼働中・開発中の内訳は記載がない)。
※パワーエックスとの業務提携は2025年3月10日の発表を既報。同社が福島県で開発を進める出力49.7MW/定格容量202.1MWhの系統用蓄電池(東京ガスと20年の長期オフテイク契約・2029年度商業運転開始予定)は、今回の2件とは諸元が異なる案件。