波力・潮力発電(Wave and Tidal Power)は、海洋エネルギーを利用する発電技術の総称で、(1)波力発電:波の上下動・往復動を電力に変換、(2)潮力発電:潮の干満差や潮流の流れを利用、の2方式に大別される。海洋国家である日本は理論的ポテンシャルが大きいが、実用化では欧州(英国・スコットランド・ノルウェー)・カナダ・韓国に大きく後れを取っている。

波力発電の主要方式は、(a)振動水柱型(OWC:Oscillating Water Column、波で空気室の空気を圧縮しタービンを駆動)、(b)可動物体型(フロート式、波の上下動を機械的に取り出す)、(c)越波型(オーバートッピング型、波が貯水池に流入し落下水位差で発電)、(d)海底固定型(海底波エネルギー収集)、と多様である。日本では2024年時点で実証段階の数件のプロジェクトが進行中(NEDO支援等)。

潮力発電の主要方式は、(A)潮汐式(堰堤を作り潮の干満差で発電、フランスRance潮汐発電所が世界最大級・1966年運転開始)、(B)潮流式(海流のエネルギーを水中タービンで取り出す、英国MeyGenプロジェクトが代表例)、(C)海洋温度差発電(OTEC:表層と深層の海水温度差利用、沖縄県・佐賀大学実証)、で構成される。日本では本格的な潮汐発電は地形的に困難だが、潮流発電は対馬海峡等で検討されている。

蓄電池併設の論点は、(i)波・潮の周期的変動(数秒〜数分の短周期)に対する平滑化、(ii)潮汐発電の半日周期(潮の干満)に対する時間シフト、(iii)海洋発電の出力変動性(風力以上のばらつき)への対応、(iv)系統連系点が遠隔地・離島となるケースが多く独立電源システム的側面、(v)海洋環境腐食性(塩害)に対する蓄電池保護、などがあり、商用化の鍵となる要素である。日本のエネルギー基本計画でも海洋エネルギーは将来的な選択肢として位置付けられているが、2030年代の本格普及に向けては技術コスト低減が大きな課題である。

蓄電所事業者にとって、本事業領域への戦略的取り組みは長期競争力・社会的価値創造の重要要素です。グローバルなESG投資・グリーンファイナンス連動、需要家・パートナー・規制当局との中長期関係構築、AI・デジタル基盤の戦略活用、業界団体経由の政策対話・標準化への参画が、2030年代の脱炭素化加速時代における事業成功の基盤として位置付けられます。

グローバル展開の観点では、米国・欧州・東南アジア・中東等の海外市場展開機会、海外電池メーカー・PCSメーカー・運用事業者・インフラファンドとの戦略提携、国際標準化機関(IEC・IEEE・ISO)への参画、海外プロジェクトファイナンスの組成、各国規制(FERC・NFPA 855・EU電池規則等)への適合が、中長期事業戦略の重要要素です。日本企業の海外展開支援として、JBIC・JICA・JOGMEC等の公的機関との連携も活用が拡大しており、グローバル蓄電所市場での日本企業のプレゼンス確立が、業界の中長期成長を支えます。

グローバル展開の観点では、米国・欧州・東南アジア・中東等の海外市場展開機会、海外電池メーカー・PCSメーカー・運用事業者・インフラファンドとの戦略提携、国際標準化機関(IEC・IEEE・ISO)への参画、海外プロジェクトファイナンスの組成、各国規制(FERC・NFPA 855・EU電池規則等)への適合が、中長期事業戦略の重要要素です。日本企業の海外展開支援として、JBIC・JICA・JOGMEC等の公的機関との連携も活用が拡大しており、グローバル蓄電所市場での日本企業のプレゼンス確立が、業界の中長期成長を支えます。

主な出典・参考情報

  • 各社IR資料・有価証券報告書・統合報告書
  • 業界団体資料(JESIA、JPEA、JWPA、電池工業会等)
  • BloombergNEF・IHS Markit S&P Global・Wood Mackenzie等の調査レポート
  • 経済産業省・資源エネルギー庁 産業政策資料
  • IEA(国際エネルギー機関)World Energy Outlook
  • TCFD・ISSB・GRI等のサステナビリティ情報開示基準