経済安全保障(Economic Security)は、経済活動の自律性・優位性を国際情勢の中で確保するための政策で、日本では2022年5月に「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律」(経済安全保障推進法)が成立し、2023年から段階的に施行された。蓄電池・重要鉱物のサプライチェーンも対象領域に含まれている。

経済安全保障推進法の4本柱は、(1)重要物資の安定的な供給の確保(特定重要物資指定、サプライチェーン強靭化支援)、(2)基幹インフラ役務の安定的な提供の確保(重要設備の事前審査、外国製品・サービスの利用制限)、(3)先端的な重要技術の開発支援(K Programによる研究開発支援)、(4)特許出願の非公開化制度(センシティブ技術の開示制限)、で構成される。

蓄電池関連の動きとして、(a)2022年12月に蓄電池が「特定重要物資」に指定(リチウム、ニッケル、コバルト、グラファイト等の鉱物資源と並列)、(b)国内蓄電池サプライチェーン強靭化支援事業(経産省、補助金最大3,316億円規模、トヨタ・ホンダ・パナソニック等が採択)、(c)電力インフラの基幹インフラ事業指定(重要設備の事前審査対象)、(d)重要鉱物資源の海外権益確保(JOGMEC・JETROによる支援)、(e)米国IRA法・EUバッテリー規則との連動、などが推進されている。

蓄電所事業との関係では、(i)系統用蓄電池の中国系メーカー依存度(80%超)への問題意識、(ii)国内・友好国(韓国・米国・EU・豪州)からの代替調達検討、(iii)リサイクル・リユース重視(経産省「成長志向型循環経済への転換」)、(iv)電池パスポート制度(トレーサビリティ)整備、(v)外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づく投資審査強化、などが事業環境に直接影響する。中長期的には、サプライチェーン地政学リスクが事業計画策定の重要要素となる。

蓄電所業界全体において、本領域の継続的な進化への対応は競争力・社会的信頼・事業継続性の基盤となります。技術・運用・規制対応の高度化、AI・デジタル基盤の戦略的活用、業界団体・規制当局・パートナー企業との中長期関係構築、最新動向の継続把握が、2030年代の脱炭素化加速時代における事業成功の重要要素として位置付けられます。

2030年代以降のグローバル脱炭素化加速・電力市場進化・電化進展・産業構造転換の中で、本領域は日本のエネルギー転換・産業競争力強化・経済安全保障確保の重要要素として位置付けられます。海外先進事例(米国・欧州・豪州・中国等)の継続把握、グローバル業界団体・国際標準化機関への参画、海外プロジェクト機会の探索、日本企業の海外展開支援機関(JBIC・JICA・JOGMEC等)との連携、ESG・サステナビリティ・グリーンファイナンス対応の高度化が、中長期競争力の基盤として戦略的に重要です。

2030年代以降のグローバル脱炭素化加速・電力市場進化・電化進展・産業構造転換の中で、本領域は日本のエネルギー転換・産業競争力強化・経済安全保障確保の重要要素として位置付けられます。海外先進事例(米国・欧州・豪州・中国等)の継続把握、グローバル業界団体・国際標準化機関への参画、海外プロジェクト機会の探索、日本企業の海外展開支援機関(JBIC・JICA・JOGMEC等)との連携、ESG・サステナビリティ・グリーンファイナンス対応の高度化が、中長期競争力の基盤として戦略的に重要です。

主な出典・参考情報

  • 経済産業省・資源エネルギー庁 政策資料・統計
  • OCCTO(電力広域的運営推進機関)公表資料
  • 業界団体資料(JESIA、JPEA、JWPA等)
  • IEA・IRENA等の国際機関統計
  • 各社IR資料・公開情報