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需給調整 収益シナリオ(蓄電池)

需給調整市場 6 商品(一次・二次①②・三次①②・複合)の蓄電池落札単価(EPRX 実績)に 落札率・容量・年間コマ数を掛けた概算年間収益を試算します。

単価は「蓄電池が約定したときの水準」(volume 非加重、L-EIC-018)です。 既定は FY2024(通年・確定)。FY2025 上期(暫定) もトグルで切替可能。 前提次第で結果が大きく変わる感応度ツールとしてご活用ください。

⚠️ これは前提次第で大きく変わる「概算シナリオ」です。
・単価は「蓄電池が約定したときの単価水準」(EPRX・volume 非加重)。総収益 = 単価 × 全量ではありません
・三次②の高単価は約定が稀(FY2024: 50 円超の落札量が全体の 2.3% で調達費の 61%)。落札率は保守的に。
・エネルギー制約上、蓄電池が全コマ(年 17,520)で同容量を提供することはできません。コマ数・落札率は実態に合わせて下げてください。
FY2024(通年)と FY2025(上期のみ)は対象期間が非対称です。比較は通年同士で。FY2025 通年は EPRX 公表後(2026 年 6 月頃見込み)に更新します。
・出典: 電力需給調整力取引所(EPRX)/ data.eic-jp.org catalog 2026-05-24。

単価の年度

基本前提

複合調整力
個別商品と重複し得るため既定で除外

商品別 落札率・期待年間収益

落札率は保守的なプレースホルダ(保証値ではありません)。実態に合わせて調整してください。

商品単価(FY2024(通年・確定)落札率 [%]期待年間収益
一次調整力15.99 円/ΔkW・30分約 1.40 億円
二次調整力①7.71 円/ΔkW・30分約 6,754 万円
二次調整力②12.61 円/ΔkW・30分約 1.10 億円
三次調整力①10.60 円/ΔkW・30分約 1.86 億円
三次調整力②高単価・約定稀109.43 円/ΔkW・30分約 3.83 億円
合計(概算レンジ)約 8.87 億円
計算式(透明性のため明示)
期待年間収益[円] = 単価[円/ΔkW・30分] × 提供容量[kW] × 年間提供コマ数 × (落札率[%] ÷ 100)
※ 落札率に「約定の希少性(L-EIC-018)」を反映させてください。三次②の高単価は小ボリューム約定に帰因します。

蓄電池・VPP・揚水・火力・水力/5種完結

需給調整市場における「二極構造」——新型(蓄電池・VPP)は上限価格付近、従来型(火力・水力・揚水)は 1〜5 円の基準線——を5電源種別で比較します。

⚡ 需給調整市場の「二極構造」(5電源種別)
三次調整力②(FY2024 代表値)
 新型:蓄電池 109.43 / VPP 46.24
 従来型:火力 4.9 / 揚水 0.72(水力は三次②約定なし) 152 倍差
新型(蓄電池・VPP)=上限価格付近に集中従来型(火力・水力・揚水)=1〜5 円の基準線。 高速応動の希少価値が新型の高単価を形成しています。
⚠️ 注意事項(L-EIC-018)
① 蓄電池・VPP の単価は「約定したときの水準」(volume 非加重)。総収益 = 単価 × 全量ではありません
VPP は約定月数が少なく、値が荒い傾向があります(二次①②は系列なし・約定ゼロ、一次 FY2024 は約定ゼロ)。
③ 揚水・火力・水力は従来電源の基準線(低単価・安定)。
FY2024(通年)と FY2025(上期のみ)は期間が非対称。比較は通年同士で。FY2025 通年は 2026 年 6 月頃 EPRX 公表後に更新予定。
⑤ 出典: 電力需給調整力取引所(EPRX)「取引実績の取りまとめ結果」より転記・編集 / data.eic-jp.org catalog 2026-05-26(balancing 系 39)。
⑥ 火力・水力の単価は大口・代表的落札水準(複数年契約 / 発電コスト連動が多い)。蓄電池・VPP と直接比較する際は入札戦略の違いにも留意。

表示年度

落札単価 比較表 — FY2024(通年・確定)(円/ΔkW・30分)

商品蓄電池(新型)VPP(新型)火力(従来型)水力(従来型)揚水(従来型)
一次
15.99
系列なし / 約定ゼロ
2.29
2.28
4.17
二次①
7.71
系列なし / 約定ゼロ
3.17
2.24
3.70
二次②
12.61
系列なし / 約定ゼロ
3.02
1.82
1.84
三次①
10.60
7.21
2.90
1.82
1.90
三次②← 二極構造
109.43
46.24
4.90
系列なし / 約定ゼロ
0.72
複合
15.80
7.21
2.89
1.82
2.12

※ バーは同 FY・全商品の最大値(109.43 円)を 100% として正規化。 「系列なし / 約定ゼロ」は EPRX での公表データなし。

🔋 VPP(仮想電源)の位置づけ(6/19 品川セミナーのテーマ)
VPP は蓄電池・EV・ヒートポンプ等の分散リソースを束ね、需給調整市場に参加します。 三次②で蓄電池(109.43 円)に次ぐ 46.24 円(FY2024)を記録しており、次世代アグリゲーターとして運用収益と資産価値の両立を狙う電源種別です。 一次・二次①② は約定月数が少なく参考値。落札量は EPRX 非公開(図のみ)のため、不足率を落札しやすさの代理として併用。

蓄電池コストが収益に与える影響(事業性の感度)

需給調整 三次②で蓄電池が約定する単価(FY2024 実績 109.43 円/ΔkW・30分)に対し、 蓄電池の設備コストが下がるほど IRR は上振れします。系統用蓄電池のCAPEXはNREL ATB 2024版で 約 ¥83,000/kWh(米国前提・4時間構成・USD/JPY 158.34)。 コストが ±20% 動くと事業性がどう変わるかは IRR シミュレーターの 3シナリオ(楽観/実データ/保守)で試算できます。

背景は解説 「LCOEと蓄電池の経済性」を参照。「再エネ大量導入時代に蓄電池がなぜ経済性を持つか」を、コスト(LCOS)と 複数市場の収益から解説しています。

出典・免責
・単価データ出典: 一般社団法人 電力需給調整力取引所(EPRX)「取引実績の取りまとめ結果」より転記・編集(加工した旨を明記)。EPRX 利用規約 §4 に従い非商用・出典明示で利用。
・FY2024 は通年確定値(EPRX 2025年3月公表)。FY2025 は上期のみ(2025/4〜9、EPRX 2025年12月公表)。FY2025 通年は 2026 年 6 月頃 EPRX 公表後に更新予定。
・データ加工・提供: data.eic-jp.org 一般社団法人エネルギー情報センター、catalog 2026-05-26(balancing 系 39))。
・本ツールは断定的な収益予測ではありません。投資判断には一次資料および専門家への確認を推奨します。
・落札量(volume)は EPRX が図のみ・数値非公開のため系列化せず、不足率を調達逼迫度の代理として併用。市場規模は必要時にグラフ目視の概算(注釈付き・精度限定)。
・感度解説内の蓄電池CAPEX参考値は NREL Annual Technology Baseline (ATB) 2024(米国前提・CC BY 4.0)、為替換算は EIC Dataの fx-usdjpy-monthly-avg による。low/high は当サイトの感度レンジ仮定(mid±20%)であり、NREL の予測値ではありません。 詳細は解説 「LCOEと蓄電池の経済性」を参照。