系統連系点(POI:Point of Interconnection、Point of Common Coupling、PCC)は、発電所・蓄電所などの電源設備と一般送配電事業者の電力系統が物理的・契約的に接続される地点を指す。連系電圧階級・連系容量・系統運用条件・契約条件が定められる重要な技術的・契約的境界点である。

系統連系点の決定は、接続検討(一般送配電事業者の正式手続)を通じて行われ、(1)既設変電所の空きフィーダー(最も安価で短期間)、(2)既設変電所の増設バンク(中規模工事、数億円)、(3)新設変電所建設(大規模工事、数十億円)、(4)既存送電線の中間タップ接続(特殊工事、技術検討複雑)、の選択肢から、技術検討と経済性評価により決定される。

連系点における技術要件は、(a)電気設備技術基準・解釈の遵守、(b)系統連系規程(JEAC9701)に基づく保護リレー設置、(c)逆潮流対応設計(蓄電所は双方向潮流)、(d)電圧変動対策(電圧調整リアクトル・コンデンサ等)、(e)短絡容量制限(連系点での短絡電流が既設機器の遮断容量を超えないこと)、(f)力率制御(一般に進相0.95〜遅相0.95の範囲)、(g)高調波制限(IEC 61000-3-12、JIS C 61000-3-12等)、などである。

蓄電所の連系点設計の論点は、(i)連系電圧階級の選定(出力規模との整合、66kVが主流)、(ii)連系点設備の所有・運用責任分界(事業者と一般送配電事業者)、(iii)計量点設定(容量市場・需給調整市場での計量点要件)、(iv)保護協調(蓄電所側保護リレー、系統側保護との時間協調)、(v)系統運用情報インターフェース(テレメータリング、遠隔制御信号)、(vi)系統連系工事費負担(事業者負担が原則だが、一括検討プロセスでは複数事業者間で按分)、などで、事業性と技術設計の両面で重要な決定事項となる。

蓄電所業界では、本技術領域の継続的な進化への対応が事業競争力の決定要因です。AI・デジタルツイン基盤の活用、サイバーセキュリティ強化(IEC 62443等)、サーキュラーエコノミー対応、メーカー・第三者試験機関・業界団体との連携、国際標準化への参画が、技術上の競争力・社会的信頼・運用継続性を支える重要な戦略要素となります。

国際的には、IEC・IEEE等の国際標準化機関での規格策定、グローバル製造・運用事業者間の技術連携、新興市場(東南アジア・中東・アフリカ等)への展開機会拡大が進展しています。日本企業にとって、本技術領域での研究開発投資の継続、スタートアップ・大学・国立研究機関との産学連携、特許戦略・知財管理の高度化、海外実証案件への参画が、グローバル競争力確保の重要要素です。経済安全保障・サプライチェーン国産化政策の中で、本技術の戦略的位置付けは中長期的にますます重要となります。

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主な出典・参考情報

  • IEC(国際電気標準会議)規格群(IEC 62933、IEC 62619、IEC 61850等)
  • IEEE(米国電気電子学会)標準(IEEE 1547、IEEE 2030.5等)
  • JIS(日本産業規格)電気・電池関連規格
  • UL認証規格(UL 9540、UL 9540A、UL 1973等)
  • 各メーカー製品仕様書・技術資料
  • NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)技術ロードマップ

関連:実データで確認

蓄電所ネット では、全国9社・6,507変電所の系統空き容量データを統合提供しています。