OCCTOとは

電力広域的運営推進機関(OCCTO: Organization for Cross-regional Coordination of Transmission Operators, JAPAN)は、2015年4月に発足した認可法人。電力システム改革の中核として、(1) 全国の電力系統の広域的運用、(2) 電力需給バランス調整、(3) 系統利用ルール策定、(4) 系統増強計画(マスタープラン)策定、(5) 需給調整市場・容量市場の運用、を担う。

本部所在地:東京都江東区。代表理事は経産省OB等が就任することが多い。電気事業法に基づく国の認可法人で、各一般送配電事業者は OCCTO に加盟・運営を支援する義務を負う。

OCCTOの主要機能

広域系統運用情報の提供

OCCTO は 公式Webサイトで以下の系統情報を公開:

  • 地域間連系線利用状況・連系線運用容量
  • 需給実績(30分値・時間値)
  • 各エリアの系統情報リンク集(蓄電所ネット の 系統空き容量DBと連動)
  • マスタープラン進捗状況
  • 容量市場・需給調整市場運営情報

系統利用ルール策定

OCCTO は経産省・電力ガス取引監視等委員会と連携し、以下のルールを策定・改定:

  • 送配電等業務指針: 一般送配電事業者の業務基準
  • ノンファーム型接続ルール: 系統制約時の接続条件
  • N-1電制ルール: 単一事故時の電源制限ルール
  • 想定潮流の合理化: 将来の発電・需要予測に基づく系統運用

マスタープラン

「広域系統長期方針」(マスタープラン)は、2030年・2050年に向けた広域系統増強計画の中核文書。再エネ大量導入・脱炭素化を支える系統設備の整備計画を、10〜20年スパンで策定する。直近の改定では、HVDC 海底直流送電・大容量送電線増強等が重点項目として位置付けられた。

容量市場・需給調整市場の運用

容量市場(メインオークション・追加オークション)と需給調整市場(一次・二次・三次)を運用。蓄電池は両市場の主要参加リソースとして年々比重を増している。

蓄電池事業との関係性

系統情報の参照

蓄電池の連系検討では、対象エリアの一般送配電事業者の系統情報と、OCCTO の広域情報を統合的に確認することが重要。蓄電所ネット では9社の系統空き容量データを統合し、業界事業者の検討を支援している。

市場参加

  • 容量市場: 蓄電池の kW 価値(実効容量)が評価される
  • 需給調整市場: 蓄電池の高速応答性が評価される
  • 長期脱炭素電源オークション(LTDC): 2024年開始、蓄電池も対象

系統増強計画への参画機会

マスタープランで示される系統増強計画は、蓄電池立地の中長期戦略に直接影響。HVDC 増設エリア、再エネ大量導入エリアでは、ノンファーム接続枠・N-1電制適用可の変電所が増加する見込み。

業界事業者向けの実務ポイント

  • OCCTO 公開資料の継続チェック: マスタープラン更新、市場運営報告、ルール改定
  • 各エリアの一般送配電事業者情報との照合: 蓄電所ネット の統合DBでエリア横断比較
  • 市場参加戦略の継続最適化: 容量市場・需給調整市場の制度変更へのキャッチアップ
  • OCCTO 主催研修・公聴会への参加: 業界キーパーソンとのネットワーキング

関連情報

※本記事は蓄電所ネット 編集部が公開情報をもとに整理した解説記事です。詳細は OCCTO 公式発表をご参照ください。