LFP(リン酸鉄リチウム)電池セルの価格は2025年10月時点で34-42ドル/kWhまで急落しており、2030年想定が前倒しで実現する状況になっている。BESS(バッテリーエネルギーストレージシステム)事業性向上の重要な追い風として、業界全体に大きな影響を及ぼす動向。

LFPは、ニッケル・コバルトを使わない安全性・低コスト・長寿命のリチウムイオン電池ケミストリ。系統用蓄電池の主流ケミストリとして、CATL・BYD・億緯リチウムなど中国大手メーカーが量産展開している。中国国内市場の急成長による生産規模拡大と、過剰生産による価格下落圧力が、グローバル価格急落の主因。

34-42ドル/kWhというセル価格水準は、システム全体(PCS・付帯設備・施工等含む)でも100-150ドル/kWh水準に対応し、BESS事業の経済性を大きく向上させる。日本市場でも蓄電池システム価格が前年比2割減(約54,000円/kWh)と継続的に低下しており、案件採算性が改善している。長期脱炭素電源オークション落札案件・市場販売型案件のいずれにおいても、コスト低下は事業性向上に直結する。一方、中国メーカー依存度の上昇という地政学リスクも並行して高まっており、業界の戦略バランスが重要論点。

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